ビスポークテーラーになるまで 3.2 | Sartor Resartus 1971 (サルトルリサルタス)| ネクタイ・スーツ・カフリンクス・メンズ・ファッション

2021/07/28 16:42

こちらは公式ブログからの転載です。最新話は公式HPからご覧頂けます。

公式HPはこちら↓

https://sartorresartus1971.co.jp/


それがHARDY AMIES(ハーディーエイミス)だったのです。

今では信じられませんが、当時の荒川はハーディーエイミスを知りませんでした。いざ、働くとなってどんなブランドなのか調べてみるとなかなか歴史のあるブランドだと知りました。

内定が決まった当時のハーディーエイミスは転換期を迎えており、タイミング良く滑り込むことが出来たんだと思います。

五階建ての最上階でアーカイブの整理をしながら(部活動で言えば球拾いのような役割)、テーラリングを学びました。最上階は元々作業をするアトリエでしたが、もう使われておらず物置きのようになっていました。そこは荒川にとっては宝の山でした。

ハーディーエイミスは、35年近くイギリスのエリザベス女王のドレスメーカーを務めており、ロイヤルワラント(王室御用達証)を授与されているため、エリザベス女王の体型(パットや綿でお肉まで再現)のトルソーがありました。他にもハーディーエイミス本人のデザインノートなど、普通ならお目にかかれないようなものが沢山置いてありました。

当時、ハーディーエイミスはリブランディングを機にブランドロゴを変更しようとしていました。

アトリエを整理する中でハーディーエイミス直筆のサインを荒川が見つけ、それをブランドマネージャーに見せると「いいね!採用!」…ということで、今のロゴが使われるようになりました。新ロゴ決定に一役買った…と言っても過言ではないかもしれません(笑)。

ハーディーエイミスでがんばる荒川。作業は朝方まで行う日もあった。

テーラーの仕事は、イタリア人のピノという70代のおじいちゃんがマンツーマンで指導してくれました。シチリア出身のこのおじいちゃんはお喋りが大好きで、明るい職人さんでした。

ピノは型紙からフィッティングまで全て教えてくれました。

本来なら、テーラーの仕事は分業(型紙ならカッター、フィッティングならフィッターが専属で行う)が基本なので、1から10まで全て教えてもらえたのはラッキーでした。

イギリスの王族が着用するモーニングをピノと一緒に作ったのは本当に良い思い出です。荒川のイギリス生活のなかでも楽しい日々の出来事でした。

荒川が当時作成をお手伝いしたモーニング、ロード・フレディ・ウィンザーの衣装。

元々、テーラリングを学ぶためだけにハーディーエイミスで働くつもりでしたが、このピノとの出会いがビスポークテーラーになりたいと思えるようになったきっかけとなりました。

続く。

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